


吉備の中山に陣を張った吉備津彦命(きびつひこのみこと)。鬼の城にたてこもる温羅との戦いがついに始まるが、命が放つ矢は、温羅の投げた大岩に空中ではね返される。そこで命は、一計を案じ、一度に二本の矢を放つ。すると一本の矢は温羅の目にみごと命中し、大流血。血に染まった川を、温羅は鯉に化けて逃げる。すると、命は鵜となって襲いかかり、見事、喰い遂げた・・・。
旧道沿いにポツンとある、地味な神社。この感じが、じつによいです。ヘンなお土産屋があるわけでなく、温羅まんじゅうとかもなく、簡単な案内看板が立っているだけ。そっと立ち寄って、そっとご利益をいただく・・・。このほうが、なんだか有り難味があります。

(以下紹介文より)
吉備の国平定のため吉備津彦命が来られた時、この地方の賊温羅(うら)が村人達を苦しめていた。戦を行ったがなかなか勝負がつかない。
その時天より声がし、命がそれに従うと温羅はついに、矢つ尽き刃折れて自分の血で染まった川へ鯉となって逃れた。すぐ命は鵜となり、鯉に姿を変えた温羅をこの場所で捕食した。それを祭るため村人たちはここへ鯉喰神社を建立した。
(岡山県・倉敷市・鯉喰神社)